エコキュートは、一般的に10年～15年が寿命とされています。しかし、適切なメンテナンスを怠ると、この寿命よりも早く故障してしまう可能性があります。

特に、年に一度の簡単なセルフメンテナンスを行うだけで、機器の熱効率を保ち、不要な故障や電気代の増加を防ぐことができます。

この記事では、専門業者に頼む必要のない、ご家庭で年に一度は必ず行いたい３つの簡単メンテナンス方法を、手順を追って解説します！

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 なぜメンテナンスが必要なのか？

 

エコキュートの電気代が高くなったり、故障したりする原因の多くは、「熱交換効率の低下」と「機器内部の詰まり」にあります。

• 熱交換効率の低下: 汚れやホコリが溜まると、お湯を沸かす際の効率が下がり、同じ量のお湯を沸かすのに余計な電気代がかかってしまいます。

• 機器内部の詰まり: 水道水に含まれる不純物（カルシウム、マグネシウムなど）や、配管内の汚れが機器に溜まり、故障の原因になります。

これらのトラブルを未然に防ぐのが、これからご紹介する３つのメンテナンスです。

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第1章：貯湯タンクの「水抜き」で不純物を除去！

 

貯湯タンクには、水道水に含まれる**不純物（水アカ、沈殿物など）**が徐々に溜まっていきます。これを放置すると、機器の内部で詰まりを起こしたり、お湯の衛生状態を悪くしたりする原因になります。

年に一度、タンク内の水を入れ替えて、不純物を排出しましょう。

 メンテナンス手順（所要時間：約10分）

 

1. 準備

 

• エコキュートの給水配管専用止水栓を閉める。（タンク上部や下部にあるハンドルやコックです。機種により場所が異なります。）

• 感電防止のため、作業前に必ず漏電遮断器（ブレーカー）をOFFにすることを推奨します。（タンクの電源が落ちます）

2. 水の排出

 

• タンク下部にある逃し弁レバーを上げる。

• その近くにある**排水栓（または排水バルブ）**を開け、水を勢いよく排出させる。

  • 排出される水は、タンク内の不純物を含んでいるため、バケツなどで受けて、水の色や状態を確認すると良いでしょう。

• 排出される水がきれいになったら、排水栓を閉める。

3. 復旧と確認

 

• 逃し弁レバーを元に戻す。

• 給水配管専用止水栓を開ける。

• お湯が出る蛇口を数分間開け、タンクに空気が入っていないか確認する。（最初は勢いが弱い場合があります）

• 漏電遮断器をONに戻す。

ポイント: 特に水に含まれる不純物が多い地域（硬水地域）では、半年に一度行うとさらに効果的です。

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第2章：浴槽アダプターと追い焚き配管の清掃

 

浴槽アダプターや、そこからエコキュート本体に繋がる追い焚き配管は、皮脂、入浴剤の残り、雑菌などが最も溜まりやすい場所です。ここが汚れていると、お湯の温度効率が下がるだけでなく、衛生面でも問題が生じます。

メンテナンス手順（所要時間：約30分）

 

1. 準備

 

• 浴槽内の残り湯を、アダプターの穴（循環口）より5cm以上上までためておく。

• 市販の**風呂釜洗浄剤（エコキュート対応のもの）**を準備する。

2. 配管の洗浄

 

• 洗浄剤の取扱説明書に従い、洗浄剤を浴槽の残り湯に入れ、よくかき混ぜる。

• エコキュートのリモコンで、**「風呂配管洗浄」や「ふろ自動洗浄」**機能（機種によって名称が異なります）を作動させる。

  • この機能がない場合は、浴槽の残り湯を排水し、代わりに水をためてから「追い焚き」を約10分間行うことで代用できます。（ただし、必ずエコキュート対応の洗浄剤を使用してください。）

3. 仕上げの清掃

 

• 洗浄機能が終了したら、浴槽の水を排水する。

• 浴槽アダプターの**フィルター（網状のカバー）**を取り外し、歯ブラシなどで丁寧に水洗いして、ヌメリや汚れを落とす。

• きれいになったらフィルターを元に戻す。

ポイント: 皮脂汚れが溜まりやすい夏場や、入浴剤を頻繁に使うご家庭では、月に一度の洗浄を推奨します。

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第3章：ヒートポンプユニットの「外部清掃」

 

エコキュートの心臓部であるヒートポンプユニット（室外機）は、空気中の熱を取り込んでお湯を沸かします。

外部のホコリや落ち葉、雑草などで空気の取り込み口が塞がれてしまうと、熱効率が急激に低下し、電気代の無駄遣いにつながります。

メンテナンス手順（所要時間：約5分）

 

1. 外部の確認と清掃

 

• ヒートポンプユニットの吹き出し口と**吸い込み口（側面や裏側）**をチェックする。

• これらの部分に、落ち葉、ホコリ、クモの巣、雪、雑草などがないか確認し、あれば取り除く。

• 特に吸い込み口に溜まったホコリは、掃除機や柔らかい布を使って優しく除去する。

2. 設置環境の改善

 

• ヒートポンプユニットの周囲に、**空気の循環を妨げる物（ゴミ箱、植木鉢など）**を置いていないか確認する。

• 機器の周囲には、最低でも30cm以上のスペースを確保し、スムーズな空気の通り道を確保してください。

ポイント: 高圧洗浄機やホースで水を直接かけるのは厳禁です。内部の電子部品が故障する原因となります。

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まとめ：セルフメンテナンスでエコキュートを長寿命に！

 

年に一度、これらの簡単なメンテナンスを行うことで、エコキュートは効率良く、そして衛生的に長く働き続けてくれます。

メンテナンス箇所	目的	推奨頻度
貯湯タンク（水抜き）	タンク内の不純物・水アカの排出	年に１回（硬水地域は半年に１回）
追い焚き配管（洗浄）	皮脂・雑菌による効率低下の防止	月に１回（洗浄機能利用）
ヒートポンプ（外部清掃）	熱効率の低下を防ぐ	気がついた時（特に季節の変わり目）

これらのセルフメンテナンスを行ってもエラーコードが頻繁に出る、お湯の出が悪いといった症状がある場合は、メーカーまたは専門の販売店に点検を依頼しましょう。

適切なケアで、ご自宅のエコキュートを大切に使い続けてくださいね！

ご参考までに一読ください。

 

 

 

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